毎号のように購入している月刊誌が来年4月をもって休刊となる。サラリーマンやマスコミ関係者などに多くの読者を持つ「噂の真相」は、この10月号の表紙に「休刊まであと6冊!」と大見出しを打ち、休刊に向けてのカウントダウンを開始した。雑誌を休刊する場合、一般的に2、3カ月前に予告する。休刊の理由としては「販売部数の減少による赤字」が最も多い。
ところが「噂の真相」の場合は、黒字が続いているので経営難というわけではない。岡留編集長は最新号の編集後記のなかで「余裕のあるときに休刊する」という美学を述べている。カッコいいなあ。新聞と雑誌を休刊させた経験のある私からすると、黒字での休刊は「なぜ、どうして」という羨望の疑問もわいてくる。その一方で25年間もきわどい雑誌の編集長という激務をやってのけた事実には敬意を表したい。
もともと1年ほど前から休刊宣言をしていたので、表紙を見たときもそれほど驚きはしなかったものの、愛読者としてはとても残念だ。皇室、北朝鮮、宗教団体、さらにはジャニーズまでタブーを打ち破って、その舞台裏などを果敢にレポートしてきた雑誌は、この「噂の真相」だけである。
この雑誌を初めて読んだときのことはよく覚えている。教育関係の新聞記者をやっていたころ、一度取材したことのある人物についてのスキャンダルを取り上げていたので、興味本位に読んだのである。教育関係の新聞という性格もあって、教育者の”表の顔”をなぞる程度の記事しか書けなかったけど、その雑誌では「裏の顔」も浮き彫りにしていた。それからその雑誌のファンになったのである。
これまでいろいろな月刊誌をつまみ食いしてきたが、この「噂の真相」だけは約20年前から毎号と言っていいほど買い求めている。その次に購入回数の多いのが「本の雑誌」、そして「現代」「文芸春秋」だ。広告を集めるための雑誌づくりが横行するなかで、広告に左右されることなく、タブーに挑戦する雑誌が消えていくのは、数兆円規模の大企業がなくなるより数十倍もさびしい気がする。