わかりやすい著作権の基礎 第2回
「著作者の権利」つまり著作権は、「著作者人格権」と「著作権(財産権)」に分けられ、さらにそれが細かい権利に分類されることは前回述べました。今回はその細かい項目について基本的な意味を解説してみたいと思います。
著作者人格権は次の三項目に分けられます。それぞれの意味について考えてみましょう。
1. 公表権
著者が何か著作物を書いた場合、それを公表する・しないを決定できる権利。公表する場合には時期、方法などを決定できる権利です。
「公表」というのは、著作者本人やその人から許可をもらった人が、「上演、演奏、上映、公衆送信、口述若しくは展示の方法」で、「公衆」つまり一般大衆に指し示すことを意味します。
2. 氏名表示権
著作物を公表する時に、著作者名を表示する・しないを決定できる権利。表示する場合、実名にしてもいいですし、ペンネームや芸名にすることもできます。それを決定できる権利です.
3. 同一性保持権
自分の著作物の内容やタイトルを著作者以外の人によって改変されない権利です。いくつか例外も設けられていますが、基本的には著作者本人の同意なしに著作物の内容に変更を加えることはできません。
著作権(財産権)は、次の11種類の権利に分けられます。
1. 複製権
著作物を無断で複製されない権利。複製というのはコピー、写真、、録音、録画、デジタル化などの方法によるものすべてを指します。
2. 上演権・演奏権
著作物を無断で公衆向けに上演や演奏されない権利。公衆というのは不特定多数の人、特定多数の人を指します。
上演や演奏は少数の人だったらいいのかというと、家族や友人などが対象の場合には例外として認められています。ただし具体的に人数が定められているわけではありません。家族や友人を多数集めての上演や演奏は問題があります。注意が必要です。
3. 上映権
著作物を無断で公衆向けに上映されない権利。映画やビデオなどで不特定多数の人、特定多数の人に映写されない権利のことです。
4. 公衆送信権等
著作物を無断で公衆送信されない権利。公衆送信というのは、無線通信、有線通信を指します。具体的には、テレビ放送、ラジオ放送、CATV放送、音楽有線放送、インターネットのホームページ、ダウンロード、ファクスサービスなどを指します。
5. 口述権
言語の著作物を、無断で公衆向けに口述されない権利。口述とは朗読のような方法で口頭で不特定多数の人、特定多数の人に伝えることを指します。録音されたものを再生することも同じように扱われます。
6. 展示権
美術の著作物・写真の著作物の原作品を、無断で公衆向けに展示されない権利。具体的には絵の原画やプリントされた写真を不特定多数の人、特定多数の人向けに展示されない権利のことです。
7. 頒布権
映画の著作物を、無断で頒布されない権利。頒布というは、不特定多数の人、特定多数の人に譲渡や貸与することを指します。映画の場合は不特定多数の人、特定多数の人向けの上映も頒布に該当します。
8. 譲渡権
著作物を、無断で公衆に譲渡されない権利。
9. 貸与権
著作物を、無断で公衆に貸与されない権利。
例外規定があり、映画以外の著作物については、非営利・無料であれば、貸与できるとされています。
10. 二次的著作物の創作権(翻訳権・翻案権等)
著作物を、無断で翻訳、編曲、変形または脚色、映画化などの翻案されない権利です。つまり著作者に無断で二次的著作物を創作してはいけないということを意味します。
11. 二次的著作物の利用権
著作物から創られた二次的著作物を、無断で利用されない権利です。つまり翻訳物や脚本などの二次的著作物を著作者に無断で利用してはいけないということを意味します。
こうやって詳しく見てくると、著者の権利というのは非常に細かく保護されているということがわかります。
まだまだ勉強することはあります。次回に続きます。
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