読み手、書き手の裾野拡大に尽力します
出版物の売上は1996年をピークに、書籍、雑誌、コミックともに減少傾向にあります。2007年度の出版市場を見ると、全体の売上が2兆0,853億円、
そのうち書籍が9026億円、雑誌が1兆1827億円となっています。
トヨタ自動車が2007年度の連結売上高は26兆2,892億円、連結営業利益が2兆2,703億円です。
出版業界では書籍・雑誌・新聞を発行する企業が全国に約4000社あると言われています。それを全部合わせてもトヨタグループの営業利益にも勝てないという状況です。
下記のサイトをごらんになれば、出版物売上の低下傾向がよくわかるでしょう。
<出版科学研究所>
http://www.ajpea.or.jp/statistics/statistics.html
なぜ出版市場は低下傾向にあるのでしょうか?その原因と対策が必要になります。
それについての意見は書き手、読み手、版元、編集者、印刷会社など、それぞれの立場によって様々でしょうが、
それぞれの立場で考え、自分の考える方法に沿って取り組んでいくことが大切であると思います。
そして、読者、作家、出版の裾野の拡大がぜひとも必要であると考えています。
Jリーグの発足によって、プロサッカー選手の実力が着実に向上し、ファンの数が飛躍的に拡大しました。
同時にアマチュアのサッカー選手層も驚くほど急速に拡大しました。
そういう流れの中で、プロ・アマともに精神的・技術的レベルが着実に向上してきました。
スポーツと文化は違うとはいえ、何かしらJリーグに学ぶことは多いと思います。
ではどうしたら裾野を拡大することができるでしょうか?
私はこう考えます。
・出版界がプロの書き手を育てること。その場合、書き手というのは芸術性が高い人とか低い人とか限定せず、
とにかく読者に支持される書き手を育てるということを目標にするほうがよいと思います。芸術性の高い作品は、書き手と読み手の層が広がる中で自然と生まれてくるものではないでしょうか。
・読者を育てること。文芸物から一般教養書に至るまで、本の楽しさと喜びを知ってもらう機会を増やすことだと思います。
本を読まない人が多いのであれば、インターネットやテレビ・ラジオ、朗読会など、
ありとあらゆる手段を使って、それを伝えるべきだと思います。
近年「ケータイ小説」が注目され、ベストセラーになることもあります。その芸術的・技術的レベルの低さだけを見て非難する人もいます。
でももしそれがふだん小説を読まない若い世代が本格的に文学の世界に入っていくきっかけになるのであれば、
それは歓迎すべきことではないでしょうか。読者が「ケータイ小説」の段階でとどまっていないようにする、
一歩先に踏み込んでいけるような場をつくっていくべきではないでしょうか。
携帯であれ電子媒体であれ、新しい形が読者のニーズに応えられるのであれば、それも一つの提供手段として積極的に取り組んでいくべきだと思います。
読書は本来楽しいものです。冒険をする、スリルを味わう、人間の美しさを実感する、人生の意味を考える、知識を得る、
などなど、そこにはたくさんの喜びがあります。出版人コムでは文芸物を中心に、その楽しさ、喜びというものを書き手、
読み手の両方に伝えたいと考え、試行錯誤しながらいろいろなことに取り組んでいます。
しかしながらまだまだ微々たる成果しかあげることができていませんが、終わりなき夢を追い続けていきたいと考えています。
一緒に苦労してくれる方、何かしら協力していただける方、声援を送っていただける方、
その他様々な形で協力していただける方々のご参加をお待ち申し上げております。
本来ならばここでプロフィールを紹介すべきところですが、私の過去のこと(経歴)よりも考え方(現在・未来)を知っていただくことのほうが大切だと思いました。とはいえ、年齢と居住地くらいは書いておきます。現在51歳(いつのまにか年取ったなあ)、鎌倉市在住。これにて自己紹介に代えさせていただきます。