書店の開業を考えております。さて私の希望と致しましては書籍を1円 でも安くお客さんに売れるようなお店にしたいと考えているのですが、法 律で全国どこでも値段を一律にするよう定められていると聞きます。何と か新書を含む様々な本を安く販売する方法はないでしょうか。(Mさん) <回答者:久和山武輝> お考えには賛同します。しかし、現状では障害が多々あります。 本の仕入れは、取次ぎ経由が一般的なルートです。そのためには、取次 店に書店口座の開設が必須ですが、新規に開設するためには、保証金が要 求されます。保証金の額は、小さいものではありません。 取次ぎ店に口座開設ができても、再販売価格維持契約を締結させられま す。割引販売をすれば、取引が停止されます。取次ぎ店を経由しないで、 直接版元から仕入れることもできます。 その場合、交渉によりますが値引きは、無いと考えたほうがいいでしょ う。同じ本を100冊単位で仕入れるとしてもせいぜい5%程度でしょう。 しかも、取引は、現金払いの取引きになります。版元から、現金で仕入 れた本なら、値引き販売は可能です。 ただし、仕入れ価格より安く売れば赤字になります。また、莫大な資金 が必要です。売れ残っても返品はできません。 商品仕入れの目的では、銀行はお金を貸してくれません。銀行以外でも お金は貸してくれますが、実質金利が20%前後になります。 取次ぎ経由で仕入れた場合、書店の粗利益は、20%前後です。人件費、 家賃などの経費を差し引くと赤字の書店が多いのが、実情です。黒字の書 店は大型店、全国展開店だけです。 倒産寸前の版元なら、現金取引きで大幅な値引きをしてくれる可能性は あります。版元と交渉してみてはと考えます。お役にたてるアドバイスは、 それくらいです。 (読者からの相談を受け付けていますが、必ず回答するものではありません。) |